斜角錐の切断面に内接する楕円
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パース(透視図)で描かれる不等辺四辺形に内接する楕円を、もっと簡単に描くためのシェイプを作ってみました。それが、斜角錐の切断面の不等辺四辺形に内接する楕円のシェイプです。
下図のような透視図があります。
底面が長方形の斜角錐を使うと、 下図のような透視図のA面・B面に内接する楕円をえがくことができます。しかし、C面に内接する楕円を描くには、斜角錐の底面が平行四辺形でなければなりません。
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下の図は、これらのシェイプを使って描いた内接楕円です。
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シェイプの紹介
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内接楕円のステンシルの中にある、内接楕円
5 と 内接楕円 6 がそのシェイプです。
これらのシェイプをドロップする前に、「MOON」というシェイプを図面の上の方にドロップしてください。 それから、接楕円
5 や内接楕円 6 をドロップしてください。 そうすると、下の図のように斜角錐の頂点が「MOON」の中心に固定されます。
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これらのシェイプの底辺の幅・高さ・角度の調節は図形ハンドル、切断面の変更はコントロールポイントを使いますが、その時に斜角錐の頂点が勝手に動くとまことに具合が悪いので、「MOON」で固定します。マウスで「MOON」を移動すれば、頂点も移動します。
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ドロップした内接楕円
5 や内接楕円 6 の上で、マウスの右クリックをすると、左の図のようなメニューが出ます。現在、「頂点を月に固定する」というメニューが選択されているので、斜角錐の頂点は「MOON」に固定されます。「頂点を自由化する」をクリックすると、斜角錐の頂点は単独で自由に動かすことができるようになります。
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ドロップした内接楕円
5 や内接楕円 6 の上で、マウスの右クリックをすると、上の図のようなメニューがでます。現在、「頂点を月に固定する」というメニューが選択されているので、斜角錐の頂点は「MOON」に固定されます。「頂点を自由化する」をクリックすると、斜角錐の頂点は単独で自由に動かすことができるようになります。
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上のメニューで「3点固定」となっている場合は切断面を変更することができません。切断面が固定されているため、シェイプの幅・高さ・角度を変更しても切断面の位置が変わりません。切断面は斜角錐の一定の位置に固定されています。左の図は、「3点固定」のままシェイプの図形ハンドルをマウスでつかんで回転させたところを示します。「3点自由化」の状態でシェイプを回転させると切断面の位置が不規則に変化して具合の悪い場合があります。
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底面が平行四辺形の斜角錐
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以上は主に底面が長方形の斜角錐の説明でしたが、ここでは底面が平行四辺形の場合について説明します。
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左の図のように、斜角錐の底面の平行四辺形は塗りつぶしのない黒枠であらわされます。平行線の傾きの具合は並行四辺形の1頂点にあるコントロールポイントで調節します。
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透視図に内接楕円を描く
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まず、上の図のような透視図、中央の直方体の3面に楕円を描いてみましょう。
説明の順番として、「内接楕円
5」を使って、左右の側面に内接する楕円を描き、つぎに「内接楕円
6」を使って上面に内接する楕円を描きます。
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上図のように「MOON」と「SUN」を置きます。左右どちらが「MOON」でも「SUN」でも結構です。メニュー
図形/順序 で、「MOON」と「SUN」を最背面にします。
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次に、太陽の中心SとP1を結ぶ直線を適当なところまで延長します。この点をQ1とします。同様に直線SP2を延長します。そして、ちょうどQ1の真下の位置まで延長します。その点をQ2とします。正確に真下になるようにするには、ガイドを使います。ところで、直線SP1やSP2を延長するには、別のステンシル「幾何ツール」にある「伸縮直線」を使うと大変便利です。「幾何ツール」については、こちらをご覧ください。さらに直線SP3を延長します。そして、ちょうどQ1と同じ高さの位置まで延長します。直線Q1Q2は水平になるようにします。このときもガイドと「伸縮直線」を使います。
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つぎに、「内接楕円
5」をステンシルからドロップします。最初は斜角錐の頂点が「MOON」の方に固定されますので、右クリックで「頂点を太陽に固定する」をクリックします。それから、斜角錐の底辺の長方形が、上の図のように点Q1、Q2、Q3にぴったり重なるようにします。このとき、図のように回転の図形ハンドルを回して上になるように変えました。この理由は、切断面の調節を容易にするためです。斜角錐の稜線が水平に近い場合はこの方が楽になります。斜角錐の底面の長方形を配置するときに切断面が邪魔になるようなら、切断面を邪魔にならない場所に移動して「3点固定」としておきます。
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つぎに、マウスの右クリックで「3点自由化」を選び、切断面の3つのコントロールポイントを移動し、点P1、点P2に重なるようにします。もうひとつのコントロールポイントが点P3の真下になるようにすると、図のように透視図の直方体の左側の側面に内接する楕円が完成します。
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全く同様に、もう一度「内接楕円
5」をドロップします。今度は頂点は「MOON」に固定したままで結構です。そして、ガイドと「伸縮直線」で底面の位置を決定し、図のように底面を配置します。このとき、底面の高さが、先ほどのものと全く同じで、配置の高さも底面の高さも、左のものと全く同じになるようにします。幅だけが異なるようにします。そして「3点自由化」をして、切断面が図のように透視図の直方体の右側面になるように調節します。このときも、底辺の長方形を回転しました。
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つぎに、2点P2P3を結ぶ直線をひき、その左側を上の図のように「MOON」の真上まで延長し、そこに「STAR」を置きます。さらに左側を図のように右側の斜角錐の底面の真下まで延長します。このときも、ガイドと「伸縮直線」を使用します。後で誤差が大きくなるので、2点P2P3を結ぶ直線をひくときは、できるだけ正確になるようにします。
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こんどは、「STAR」から緑色で塗りつぶした透視図の残りの頂点を通る直線を3本引きます。これらの直線をさらに延長して、上の図のように右側の黄色の長方形(斜角錐の底面)の真下まで延長します。これらの直線もできるだけ正確にひきます。
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つぎに、「内接楕円-6」をドロップし、マウスの右クリックで「頂点を星に固定する」を選びます。そして、ドロップした斜角錐の底面の長方形の右側を図のように、2本の直線の終点に合わせます。このとき緑色の図形選択ハンドルを使って底面の長方形の高さを調節して2点の終点に合わせます。 底面の長方形の左側は図形選択ハンドルで底面の幅を調節して上にある底面の長方形の左側の真下になるように、垂直なガイドを使って合わせます。
そして、平行四辺形の傾きを調整するコントロールポイントを図のように、延長した直線の終点に合わせます。最後に、マウスの右クリックで「3点自由化」として、斜角錐の切断面を透視図の立方体の上面に合わせます。その部分を拡大すると下の図のようになります。
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マウスの右クリックで「軸を隠す」を3つの斜角錐について行い、使い終わった「伸縮直線」やガイドなどを消去すると、下の図のようになります。
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2008年10月19日
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ダウンロード
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こちらからステンシルのダウンロードができます。
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